とやまお仕事チャンネルでは、「学生が企業に聞きたいこと」「企業が学生に聞きたいこと」など就活やお仕事に関するアレコレをみんなでトークするオンライン座談会を定期的に行っています。
第4回は、カナヤママシナリー株式会社の四十万さん・山田さん、富山大学学生キャリアサポーターの横山さん・佐々木さんに参加していただきました。その様子をレポートします。
- 開催日時:
- 2022年2月18日(金)14:30~15:30
- 司会進行:
- 高橋舞衣さん
- 参加学生:
- 富山大学学生キャリアサポーター 佐々木さん 横山さん
富山大学学生キャリアサポーター Twitter
- お相手は(参加企業):
- カナヤママシナリー株式会社
マネージングディレクター 四十万さん
ゼネラルセンター 山田さん
<住所>
[本社工場] 〒938-0013 富山県黒部市沓掛3259
[荻生工場]〒938-0801 富山県黒部市荻生388-1
[荻生第2工場]〒938-0801 富山県黒部市荻生1506-4
[芦崎工場]〒939-0666 富山県下新川郡入善町高畠2035-1
<事業内容>
黒部市の真空機器の製造、電子デバイス関連業務、車椅子の製造販売
カナヤママシナリーのお仕事情報をチェック
みなさん本日はお忙しい中、ご参加いただきありがとうございます。第4回 とやまお仕事CHANNEL「WEB de座談会」を開催いたします。開催に先立ちまして、今日ご参加いただいたみなさんの自己紹介をお願いします。
- 横山さん
- 富山大学理学部3年生の横山です。春から4年生で、周りのみんなは就職活動をしていますが、私は大学院に進むつもりです。大学院に進んだ先、どのような企業に就職したいかを考えるきっかけにしたいと思い参加しました。
- 佐々木さん
- 横山くんと同じく、富山大学理学部3年生の佐々木優太と言います。就職活動のモットーは、少しでも興味が湧いた企業は、とりあえず見に行くことです。今日はカナヤママシナリーさんに、いろいろとお話をお聞きしたいと思い参加しました。
- 四十万さん
- カナヤママシナリー株式会社のマネージングディレクターをやっております、四十万と申します。学生の方からいただいた質問には、私からお答えします。
- 山田さん
- 同じくカナヤママシナリー株式会社、ゼネラルセンターの山田といいます。後ほど私から会社案内をさせていただきます。
みなさんよろしくお願いいたします。さっそくですが、山田さんから会社について教えていただけますか?
- 山田さん
- 「カナヤママシナリー株式会社」は昭和28年に創業し、今年で69周年を迎えます。本社は富山県黒部市にあり、従業員は現在約110名。「人間の問題は技術で解決する」という企業理念のもと、真空機器事業を大きな柱としてさまざまな製品を生み出し続けています。例えばこちらの車いす。「カナヤマの持つ技術を目に見える形で社会に還元したい」との思いから、平成11年に福祉機器事業を設立し、開発に着手しました。
普段の生活で目にするものを作れるのは、社員のみなさんのやりがいにも繋がりそうですね。
- 四十万さん
- もともとは下請け企業として、お客様のオーダーを形にしてきたんです。しかし車いすを始めてからは、メーカーとしての知名度も高まってきました。今はカナヤママシナリーという社名よりも、当社が手がけている車いすブランド「LAPPO」のほうが名が通っていますね。今後もいろいろなものを開発して、メーカーとしても成長していきたいというのが、社長の夢でもあります。
学生からの質問タイム
さっそくですが、横山さんから質問をお願いします。
- 横山さん
- カナヤママシナリーさんのホームページで「人間主体の製品開発への移行」という言葉がありました。AIの進歩によって、今後製造業などで人間が働かなくてもいい社会になるとされていますが、そんな中で人間がどのように商品を作っていくのが良いとお考えでしょうか?
- 四十万さん
- 本当にいい視点で見ておられるなと思いました。AIやオートメーション、協働ロボットなどは、今ものづくり業界でよく言われていることですよね。例えば人手不足を解消するために、省人力化かつ自動化するための装置が開発されるわけですが、当社はどちらかというと装置を作る側の会社なんです。そういった意味では、当社の活躍の場はますます広がっていくと考えています。
- 横山さん
- 「人間の」というワードは企業理念にもありましたね。
- 四十万さん
- すべてのことは人間が何か思わないと始まりませんよね。当社の場合、お客様の困りごとや「こうしたい」という欲が、開発の原点にあるのです。また、AIはデータを分析したり答えを出すことは得意ですが、それらを形として作っていくのは私たち人間です。お客様の困りごとを解決するために、当社の技術をどう活かせるのか、日々試行錯誤しています。
ありがとうございます。次に、佐々木さんから質問をお願いします。
- 佐々木さん
- 会社で働く中で、社員独自の能力を発揮できる環境はありますか?
- 四十万さん
- どの企業さんも同じだと思いますが、社員自身がそういった環境を与えられるのを待っていては、いつまでも能力を発揮できないかなという気はします。「これをやってみたい」「あれをやってみたい」と思っていることを、口に出すことで初めて動き始めるのではないでしょうか。実際に当社では、一人の社員が言い出したことが、周囲を巻き込んで動いていくケースがあります。
- 佐々木さん
- 例えばどういったことでしょうか?
- 四十万さん
- 最近だと、若い社員から「今、キャンプ用品が来てるよね」みたいな話が出て、実際に試作まで進みました。商品化には至らなかったのですが、こういった若い社員のフレキシブルな発想と、ベテラン社員の技術や経験値を織り交ぜて、新しいものづくりができることを期待しています。
もう一つ、横山さんから質問をお願いします。
- 横山さん
- 働き方の面で、勤務時間が16時45分までというところに目が留まりました。他社は17時終業のところが多い印象なのですが、何か理由があるのでしょうか?
- 四十万さん
- 近隣の企業さんも、昔は16時30分〜45分就業が多かったんです。なぜかというと、農業をやっている人が多かったからです。会社が終わってからもう一仕事しようということですね。今では17時終業に変わった会社も多いのですが、当社の社員からは「16時45分に会社を出たら道が空いている」「早い時間にスーパーで買い物ができる」といった声もあるので、今のところ変える予定はないですね。
- 横山さん
- なるほど! 今では社員さんの働きやすさに繋がっているんですね。
企業からの質問タイム
続いて、四十万さんから学生のみなさんに質問をお願いします。
- 四十万さん
- コロナ禍での学生生活はどのような毎日ですか?
- 横山さん
- 去年はZoomを使ったオンライン授業が中心でした。授業の資料だけ送られてきて、各自それを読んで自主勉強したり…。一日中パソコンの画面を見ながら過ごしていて、何より人と話せないことがしんどかったですね。今は時々大学に行って、友人と話せるような状況にはなっています。
- 佐々木さん
- 私も横山くんと似たような感じです。授業に関しては、教授も学生も、パソコンを使えるかどうかが大きく影響していますね。パソコンを使える人にとっては周りと差をつけるチャンスでもありますし、新型コロナを言い訳にできる時代ではなくなったというのは肌で感じています。でもやっぱり、対面で会うことによって得られるものはありますから…。早く新型コロナの感染拡大が収まってほしいなと思っています。
ありがとうございます。続いて、四十万さんから二つ目の質問をお願いします。
- 四十万さん
- 将来、どういう仕事や職種に就きたいと思っていますか?
- 佐々木さん
- 新卒の時点では、就職しようと考えています。ただ、ゆくゆくは自分で事業を立ち上げて成功させたいというビジョンがあります。そのためにも、まずは下で働くことを経験したいんです。その気持ちも味わわないと、会社を大きくはできないだろうと考えているからです。今、私が第一志望としている企業さんは社員15名のベンチャー企業です。親からは「本当に大丈夫?」と言われていますが(笑)。
- 横山さん
- 私は現時点で、自然環境の保護・保全に携わる仕事がしたいと考えています。というのも今、自然保護やモニタリングといったものを研究していて、それを仕事にしたいという思いがあるからです。具体的な職種としては、環境コンサルティングや土木系になるでしょうか。カナヤママシナリーさんのような製造業の廃液処理などに携わることも、一つの選択肢として考えられると思います。
- 四十万さん
- お二人ともありがとうございます。佐々木さんには、学生のうちから起業したほうがいいよと言いたい気持ちはあります(笑)。
- 佐々木さん
- 実は昨年11月に、自分が考えた事業で、個人事業主として開業届まで出したんです。でも詰めが甘いなということに気が付いてしまって…。
- 四十万さん
- いいですね! そうやって、やってみて気付くことが大事なんです。一度下で働く人の気持ちが分かると、そこから抜けられなくなりますよ。そんなことは知らなくてもいいから、佐々木さんはやりたいことに向かって突っ走ったほうが私はいいと思います。
- 佐々木さん
- なるほど…。ありがとうございます!
- 四十万さん
- 逆に横山さんは大学院に進学して、スペシャリストになったほうが、就職先の企業からも喜ばれると思います。あと2年間、模索することが非常に大事ではないかなと。今日話していて、それぞれに思ったことです。
- 横山さん
- ありがとうございます!
四十万さん、人生の先輩としてのアドバイスもありがとうございました!
以上をもちまして、第4回 とやまお仕事CHANNEL「WEB de 座談会」を終了いたします。
- 全員
- ありがとうございました!